三春ブルーベリー倶楽部の皆さん
三春町はブルーベリーが特産品のひとつ。摘み取りシーズンにはファミリーから団体の方までたくさんの方々が訪れます。美味しくて可愛らしいブルーベリーを愛情たっぷりに育てている「三春ブルーベリー倶楽部」の皆さんにお集まりいただき、お話を伺いました。
ブルーベリーの栽培をはじめたきっかけとは?
農業情勢が変わって、新しい取り組みとして何かいいものはないかと探していた時に見つけたのがブルーベリー栽培だったんです。ブルーベリーはもとはラトビア共和国などで多く栽培されているものなのですが、日当たりと水捌けの良い土地が適しているということで、ピッタリじゃないかなと思いまして。取り組みをスタートした時は、ブルーベリーの栽培研究に詳しい岩手大学の故 横田先生にもご協力いただきました。
栽培で大切にしていることは何でしょう。
美味しくて体に優しいものをご提供したいですから、無農薬で育てています。だから虫から守るのは大変です(笑)。それに、通常なら鳥から実を守るために果樹にネットをかけたりするのですが、私たちの畑はしません。管理はすごく大変ですが、摘み取りシーズンになると本当に綺麗なんですよ。果樹にピンクや紫色の可愛らしいブルーベリーがたくさん実っていて、それが一望できる風景が素敵なんです。折角いらっしゃって下さるのですから、摘み取りだけではなくこの景色も一緒に楽しんでいただきたいなと。そう思ってこの取り組みを続けているんです。
どのくらいの数の品種があるのですか?
ブルーベリーの品種は実は200種類以上あるんですよ。しかも、新しい品種が開発されていて、ますます増えています。各農園では多くて20種類くらいのブルーベリーを栽培していますが、近年の温暖化の影響なども考えて、この三春町で元気に育つ最適な品種をどんどん取り入れていくことが大切だと思うんですね。
「三春ブルーベリー倶楽部」には6つの観光農園が入っていて、積極的に情報交換をしたり勉強会や講習会を開いて知識を取り入れています。横のつながりって本当に大事ですよね。同じブルーベリーを育てているからこそ分かる悩みや喜びも共有できますから。
ブルーベリーは摘み取り体験の他に卸されてもいますよね。
はい。地域のカフェや、かんのやさんなどにも卸しています。それと、学校給食にも。食育にもつながっているのではないでしょうか。
摘み取り体験で実際にお会いすることはもちろんですが、私たちが一生懸命育てたブルーベリーを、いろいろなカタチでたくさんの方にお届けできていることが本当にありがたいし、嬉しいです。やっぱり「美味しい!」と笑顔になっていただけるのが一番幸せなんですよね。それが元気の源(笑)。
オリジナル商品の開発も楽しそうですね。そして美味しそう!
そうなんです! ジャムやドリンクなど、「こんな商品があったら喜んでいただけるかな」とか、「美味しいブルーベリーの味をもっと知って欲しいな」と考えながら商品を作るのは楽しいです。皆で集まった時に、他の方の商品開発やカフェ経営のお話などを聞いたりすると、「あ、素敵なことやってるな」と勉強になったり、励みにもなるんですよね。それと、ブルーベリーだけではなくラベンダーやミツバチ(蜂蜜)を育ている農園もあって、本当に個性豊か。ブルーベリー倶楽部の皆はお互いが良い仲間であり、良きライバルです(笑)。一緒に三春町のブルーベリー作りを盛り上げていきたいなと思っています。
今後の夢は?
ブルーベリーはポリフェノールの一種であるアントシアニンなど、体にやさしい栄養がたくさん含まれているすごい果実なんです。それに、甘いものから酸味のあるものまで、いろいろな美味しさが楽しめるのも魅力のひとつ。もっと多くの方に三春町のブルーベリーを知っていただきたい。栽培はとても大変ですが(笑)、お客様のため、それから自分たちの笑顔のためにも、努力を続けていきたいなと思っています。